対人恐怖症の人に向いてる仕事について解説します。
対人恐怖症の方は他人と顔を合わせるとバカにされている、変に思われているなどと考えてしまいます。また、進行具合によってはめまいや動悸などの症状が現れます。
人と顔を合わせるのが恐怖になっているので、日常生活も難しいという人もいるでしょう。
特に対人恐怖症の人は仕事の時は大変です。たいていの仕事は誰かとコミュニケーションを取る必要があるので、対人恐怖症の方にとっては辛いでしょう。その結果、仕事が続かない方も多いです。
そこで対人恐怖症の方におすすめの仕事を紹介していきます。
対人恐怖症の対処法も合わせて紹介しているので参考にしてください。
この記事のテーマ
- 対人恐怖症の人に向いてる仕事とは?
- 対人恐怖症の人におすすめの仕事の探し方
- 仕事中がツライと感じたときの対処法
対人恐怖症の人におすすめの仕事を紹介
対人恐怖症の方におすすめの仕事を一部ご紹介します。
- 工場勤務
- システムエンジニア
- 在宅ワーク
- 新聞配達
- 投資家
こちらの仕事なら比較的コミュニケーションが必要とされないので、対人恐怖症の方でも安心して働けるでしょう。
逆に接客業や営業職などコミュニケーションスキルを必要とする仕事は向いてません。接客業などの仕事に就いてしまうと、精神的に辛くなって続かない可能性が高いので注意が必要です。
工場勤務
工場勤務は会社によって異なりますが、基本的にコミュニケーションを取ることがあまりありません。
自分のペースで淡々と仕事をできるので、対人恐怖症の方にとって働きやすいでしょう。
ただ工場によってはコミュニケーションが必要な場所も多いです。そのため、会社探しの時にどういった仕事内容をしているのか確認しておきましょう。
ただし、コミュニケーションが不要な工場は基本的に「単純作業」です。ずっと同じような作業をすることになるので、飽きっぽい人は続かないかもしれません。
システムエンジニア
システムエンジニアも、作業内容によりますが、人と接することなく作業できることが多いため、対人恐怖症の方にオススメです。
今後、より一層、業務のオンライン化、IT化が推進されていきますので、システムエンジニアのニーズは高まります。
ただし、システムエンジニアになるためにはプログラミングのスキルが必要ですので、どんなスキルを取得しなければいけないのか、しっかり押さえておきましょう。
在宅ワーク
在宅ワークは基本的に一人で作業をするので人と会う必要がなく、会話も基本的にチャットやメールで行うことが多いです。
そもそも他の人と会わないので、対人恐怖症の方にとって最も精神的に楽な仕事とも言えます。
在宅ワークは副職で行う人が多く、「生計を立てるほどは稼げない」と思っている方も多いでしょう。確かに最初の方は仕事が取れず、ちょっとしたお小遣い程度しか稼げない方も多いです。しかし経験を積むと作業効率が上がって、在宅ワークで暮らして行けるほどに稼げます。
また在宅ワークにはライターやイラストレーター、プログラマーなど複数の仕事があります。この中から本業の合間を利用して挑戦してみるのも良いでしょう。
新聞配達
新聞配達の仕事はほとんど会話が発生せず、他人とも遭遇しにくいという特徴があります。
対人恐怖症の方にとって働きやすい仕事ですが、新聞配達は環境の影響をモロに受けます。
例えば真夏や真冬、雨、風などの時は辛いです。ただ、そこだけ乗り切れば気軽に仕事をできるので、暑さや寒さなど環境に耐えられる人にはおすすめです。
投資家・デイトレーダー
投資家とは不動産や証券などに投資をして稼ぎを出す人のことです。こういった作業は基本的に自宅で完結するので対人恐怖症の方にとっては楽でしょう。投資先も株やビットコインなど複数あるので稼ぎがなくなることはありません。
ただ投資家は株などの売り買いのタイミングやどこの株を買うかなど勉強が必要です。
さらに失敗すると一気に貯蓄がなくなります。少し難易度は高いですが、成功すると会社員では稼げないようなお金を獲得することも可能です。
ある程度の資金を持っていて、投資に興味があり、勉強が辛くない方は挑戦してみるのも良いでしょう。
その他
上記で挙げた以外にも、警備員・清掃員・農業・林業・トラック運転手などは、あまり人と接する機会が少ないためオススメです。
どのような仕事内容ならできそうか、詳しく調べてみて、自分に合った仕事を選びましょう。
対人恐怖症の人が仕事探しをする方法は?
対人恐怖症の方の仕事探しを手伝ってくれる場所は以下の通りです。
- ハローワーク
- 障害者就業・生活支援センター
- 就労移行支援事業所
これらは対人恐怖症の方など、障害者に合わせた求人を提案してくれます。
対人恐怖症の方が安心して働ける求人を自分で求すのは難しいです。仕事探しに失敗すると続かないので、自分に合った仕事を見つけるためにも、ぜひ利用しましょう。
ハローワーク
ハローワークは国が運営している職業提案所です。
ハローワークでは障害者を含め、その人の性格や希望に合った求人を提案してくれます。担当員の方とも相談できるので、一度訪れるのも良いでしょう。
またハローワークには障害者トライアル事業というものがあります。この制度は働きたい仕事場で3カ月間お試しで働いてみて、問題がなければそのまま雇用してもらえるというものです。実際に仕事のお試しができるので、就職後のミスマッチが起こりにくいでしょう。
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターは障害のある方の日常生活と仕事の両方を支える場所です。
職業訓練や相談など就職のサポートをしてくれます。また健康状態などについても相談できるので、対人恐怖症で不安な方におすすめです。
障害者就業・生活支援センターは基本的に自分で施設に行く必要がありますが、健康状態や施設によっては訪問してもらうこともできます。対人恐怖症で他人と顔を合わせられない方は利用しましょう。
就労移行支援事業所
就労移行支援事業所では障害者の方が施設に通って、就職サポートを受けられます。
全国に約3,300か所以上あるので、お住いの地域の就労移行支援事業所を調べてみましょう。
働くための知識や能力を身に付けることができるので、しっかりと学べば対人恐怖症の方も安心して働くことができます。
対人恐怖症により仕事上で困ること
対人恐怖症の方が仕事をするうえで困ることは、以下のようなことが挙げられます。
- 人前での会話やスピーチ
- 会議に参加できない
- 電話対応
- 昼休み
人前での会話やスピーチ
対人恐怖症の方は、人前での会話やスピーチで不安を感じることが多いです。職場での朝の朝礼など、とても不安に感じて全くしゃべれなくなってしまうこともあります。
会議に参加できない
また、対人恐怖症の方にとって会議は辛い時間です。会議では発言が求められることがあります。
その時に話をする人に全員が視線を向けるので、それに伴って手足の震えなど症状が現れることもあるでしょう。
電話対応
相手の顔が見えない電話応対も、対人恐怖症の方は極度に緊張してしまう方が多いです。
同僚に自分の会話が変に思われていないか、電話の相手先に失礼がないかなど、必要以上に気にしてしまうのが原因です。
昼休みなどの休憩時間
さらに、昼休みは休憩時間なので障害を持っていない方にとって何も思わないでしょう。ただ対人恐怖症の方は会話に加われない、変に思われていないか不安と感じることがあります。
対人恐怖症で仕事が辛いと感じた時の対処法
仕事をしていて対人恐怖症で辛いと感じたら以下の対処法をとりましょう。
- 自分の長所を取り上げて気分を盛り上げる
- 医師に相談する
- 休職か退職をする
自分の長所を取り上げる
精神的に辛くなった時は自分のことを褒めてあげましょう。対人恐怖症の方は何かと自分を責める傾向があります。その結果精神的にまいってしまい、症状が現れるので危険です。
精神的に限界が来る前に自分のことを認めてあげましょう。そのためには自分の長所を紙などにまとめると精神的に楽になります。この時に短所も出てくると思いますが、短所を気にすると精神的に辛くなってくるので無視しましょう。
また長所を取り上げるのは寝る前がおすすめです。寝る前に自分の思考を良い方向に持って行くことで、寝ている間に脳が潜在意識下でポジティブになります。
医師に相談する
仕事をしていて対人恐怖症で辛くなったら医師に相談しましょう。医師に相談することで症状が現れるタイミングを予測してもらえることもあります。
さらに対人恐怖症の症状を軽減する薬もあるので、仕事で辛い場合は服用するのも良いでしょう。
休職・退職を検討する
医師からもらった薬を飲んでも対人恐怖症が回復しない時は休職も検討しましょう。
対人恐怖症の症状が現れているのに働き続けると、症状が悪化して危険です。休職することで症状が改善されることもあります。
ただ休職をしても回復しない、毎日のように辛いと感じるようなら、退職も検討し、自分に合った仕事を選びなおすことも大切です。
無理をしてその会社で働き続けてもメリットはありません。退職は勇気のいる決断ですが、自分の体調を第一に考えるようにしましょう。
まとめ
対人恐怖症の方におすすめの仕事は工場勤務・在宅ワーク・新聞配達などの他人との接触が少ない仕事です。
逆に接客などコミュニケーションが必要な仕事は避けた方が良いでしょう。
そして仕事探しには就職支援センターや就労移行支援事業所を積極的に利用しましょう。自分一人で求人を探すと時間がかかります。仮に就職できたとしても、仕事のミスマッチが起きて続かないかもしれません。
対人恐怖症で不安な方も自分らしく働くために、様々な支援制度などを利用して負担を減らしつつ、自分に合った仕事を探しましょう。
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